トゥルネーで聖母の歴史大行列


 ベルギー南西部のトゥルネーでは、聖母マリアの誕生日とされる9月の第2日曜日、(今年は9月8日)に聖母の歴史大行列が行われます。この行列は1090年代に大流行し多くの犠牲者を出したペストの災いから救われたことを記念しての行列です。


ベルギー観光局ワロン地方公式サイトより写真抜粋

軍事的な人々の大量移動でペストがヨーロッパで流行したのは11世紀の頃、中世の絵画にも見られるように多くの犠牲者を出しました。もっとも致死率の高い感染症でしたが、医療も未発達で人々は神様に祈るしかなかった時代のことです。




その昔、ペストは神様の罰とみなされていました。そこで当時の教会の司教は教会に群がる人々に日々の行いに対する悔い改めの行列を命じます。その行列のあと疫病が消え去ったことから、毎年神への感謝を込めてこの行列を繰り返しています。これは、ベルギーで最も古くから続く宗教的な行事だそうです。



ベルギーには7つの秘宝とされる聖遺物があって、このノートルダム大寺院の中に、その中の一つ聖母マリアの聖遺物の箱が収められています。金銀や宝石で飾られ、キリストの生涯が描かれたもので長年人々の信仰の対象でした。

普段はこの大聖堂のガラスケースに大切に収められている聖遺物や宝物が9月の歴史大行列の際にはお神輿のように担ぎ出され街を練り歩く、というとても貴重な機会です!



トゥルネーのノートルダム寺院内部

ベルギーの7大秘宝とされる聖遺物が安置されているノートルダム寺院は世界遺産にも認定されています。秘密の宝!とっても魅惑的な響きです。是非、この機会に歴史的な行列に立ち会うためにトゥルネーに赴かれてはいかがでしょうか。

*尚、ノートルダム寺院は1999年の竜巻被害により2019年現在改装工事中のため内部見学は一部制限されております。

☆トゥルネーを訪ねる関連ツアー

*アールヌーボー建築の故郷を訪ねてベルギー紀行5日間   















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