Bean to Bar(ビーン トゥー バー) とは?


Bean to Bar (ビーン トゥー バー)という言葉、近年よく耳にするようになりました。豆から棒へ??今日はBean to Barとは何か、その工程 にこだわるショコラティエの裏側に迫ります!

 

Bean to Bar とはカカオ豆の選別から焙煎に始まり、お客様に届けるチョコレートを一貫して自社で手掛けることを意味します。Bean はカカオ豆、Barはチョコレート(棒状のチョコレート)を指しています。この製法はアメリカで始まり、本場ヨーロッパにも伝わりました。現在は、日本でもBean to Bar にこだわる工房が年々増えています。

ベルギーでこのBean to Bar の製法の先駆けとなったのが、日本でも人気の高いピエール・マルコリーニさんです。彼も当初は大手メーカーから原料となるクーベルチュールチョコを調達していましたが、製法を変更。カカオ農場に足を運んで自らの味覚嗅覚に叶うものをセレクトし、特有の華やかな香りと滑らかな口当たりのチョコレートを編み出しました。



Bean to Bar の製法にこだわることで、時間も手間もかかります。その一方で厳しく選び抜かれた豆を焙煎し、ショコラティエの思う細かさに粉砕すること、工房での繊細な作業などによってその出来上がりは変わっていくそうです。職人ならではのこだわりが、ピエール・マルコリーニさんの香り高いチョコの味に繋がっています。

日本にもベルギーにもいくつか店舗がありますが、正直なところ「ちょっとお値段が張るなぁ。。。」と思っていました。でも、マルコリーニさんは、こう言っています。「カカオ豆の生産者に妥当な金額が支払われ、労働者に適正な報酬が払われているか、児童労働はないか(中略)その上で欧州でベルギーの職人がチョコを作っているのだ」と。



ってことは、私たちは敷居が高いブランド品を買っているということではないのですね。生産者が農場に足を運んで適正な報酬をカカオ豆の対価として払っている。。。消費者の私たちがベルギーチョコを通して、遥か遠くのカカオ農場と結ばれている、それってなんだか美味しくて素敵なことです。

昨今の状況で「グローバリゼーションが行き過ぎた!」ととある専門家が言っていました。でもやっぱり世界がつながっていることはいいこともたくさんあるはず。ベルギーチョコを筆頭に世界各地の「美味しい幸せ」にまた浸れる日を願うばかりです。

参考記事:「フロントランナー ピエール・マルコリーニさん」2020年2月8日付け朝日新聞より









ベルギーエクスプレス
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