1.アントワープ:ノートルダム大聖堂(Onze-Lieve-Vrouwekathedraal)⇒秘宝①キリストの降架
「フランダースの犬」の主人公ネロがずっと見たかったルーベンスの名画…その名画が飾られているのがアントワープのノートルダム大聖堂です。秘宝とされているのは、「キリストの降架」ですが、ここでは、他にも「キリストの昇架」「聖母被昇天」などの絵画の傑作を見ることができます。
ネロが志半ばで倒れてしまう最期を思うと切ないのですが、ルーベンスの最高傑作に出会える!というネロの気持ちに寄り添って訪れたい場所です。大聖堂は12世紀に建てられた聖堂を前身として、170年の歳月をかけて建設されました。ベルギーで最も大きなゴシック聖堂です。
2.ゲント:聖バーフ大聖堂(Sint-Baafskathedraal)⇒秘宝②神秘の子羊
神秘の子羊は、中世フランドル絵画の傑作。諸聖人が神秘の子羊を礼拝した場面が生き生きと緻密に描かれています。描いたのは、ファンエイク兄弟、2020年はファンエイクの記念年とされ、様々な企画展が行われています。また。この作品は、2012年から長期修復が行われていて、今年は訪問の時期によって2層に分かれたパネルの展示場所が変わりますので、ご注意下さいね!2月から4月30日までは以下の通りです。
・2020/2/1~4/30⇒神秘の子羊、外側のパネル…ゲント美術館「ヤン・ファン・エイク:視覚の革命展」にて展示、内側のパネル(上下段)…聖バーフ大聖堂にて展示(5月より外側のパネルが聖バーフ大聖堂に戻されます。)秋には大聖堂にビジターセンターが開設予定です。
3.ブルージュ:メムリンク美術館(Sint-Janshospitaal)⇒秘宝③聖ウルスラの聖遺物箱
聖遺物とは、イエス・キリストやマリア、諸聖人の遺骸や遺品のことを言います。聖遺物は、奇跡や幸福を引き出すと信じられていて、後世に多くの巡礼者を魅了してきました。聖ウルスラの聖遺物箱には、聖女ウルスラがローマ巡礼から帰ってくる時の悲劇が描かれています。作者は、ネーデルランドの画家ハンス・メムリンク。
このメムリンク美術館は、12世紀の聖ヨハネ施療院(中世の病院)の建物を改装して建てられました。少々薄暗いですが、ひっそりと静かで落ち着いた空気に心洗われますよ。病気の巡礼者をお世話した場所としても、資料などが残されていて、当時の様子を知ることができる貴重な美術館です。
金色に輝く聖遺物箱。ぐるりと見渡すと悲しい伝説が描かれている。
七大秘宝…それも、中世に描かれた絵画の修復に向き合えるなんて、時代の生き証人になれる2020年のベルギー旅行です!
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