フランドル絵画界の誇れる天才画家 ヤン・ファン・アイク 神秘の子羊3


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今回もフランドルの天才画家ヤン・ファン・アイクの<神秘の子羊>にまつわるお話です。

■「正しき裁き人」はどこへ消えたのか?

フーベルト・ファン・アイク、ヤン・ファン・アイク兄弟の作品<神秘の子羊>。
ゲントの聖バーフ大聖堂にある世界的に有名な祭壇画です。

完成以降、ことあるごとに略奪され、返還され、解体されて借金の形に売り飛ばされ、
雑な洞窟にしまわれたりしたこちらの絵の中で一枚、今でも戻っていないパネルがあります。
それが左翼下段のパネル「正しき裁き人」。

1934年4月11日、「正しき裁き人」と「洗礼者ヨハネ」のパネルが盗まれました。
犯人はその後、司教にむけて身代金を要求。
その要求に応じ、まず「洗礼者ヨハネ」のパネルを取り返したものの、手渡した身代金が要求額の半分以下しかなく、交渉決裂。
犯人は捕まらず、「正しき裁き人」も戻ってきませんでした。
その後しばらくしてから、一人のカトリック党の議員が自身の犯行をほのめかす発言と、紙切れを残して亡くなりました。
国は捜索願いを出し、数字やデッサンが暗号のように書かれたその紙切れをもとに捜索に当たるも、
ついに「正しき裁き人」は見つかりませんでした。




この「正しき裁き人」について少しご説明。
このパネルには10名の騎乗した人物が描かれていますが、特に聖人が描かれているわけではありません。
描かれている人物の3番目の男は赤いターバンを巻いています。
赤いターバンといえば、ヤン・ファン・アイクの肖像画であるといわれている絵が存在しています。
その風貌が似ているということから、この赤いターバンをしているのが、ヤン・ファン・アイクで、
その後ろの黒いターバンの男が兄のフーベルト・ファン・アイクであるという説があります。




現在、祭壇画にはめ込まれているこの「正しき裁き人」は完全な複製品。
写真ではわかりませんが、実物を隣のパネルとよーく見比べると、細部の色彩や鮮明度が違うのが分かります。

是非、現地でお確かめください!

***
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