聖ミカエルは旧約聖書に登場する、悪魔を倒す天使として「神に似たもの」と解される「ミカエル」と名付けられました。彫刻や祭壇画に登場する聖ミカエルは、甲冑を纏い、羽をひろげ天の軍団を率いて悪魔を退治している姿をしています。
キリスト教の中では、聖母マリアに受胎告知をしたガブリエル、癒しを司るラファエルと並び、三大天使の一人とされており、ミカエルは都市や教会を守る守護者というイメージから建物や山頂に置かれることが多くあります。そして、ミカエルは剣や秤を手にした姿で描かれるので、剣士など武器を扱う職業や秤を扱う職業の守護聖人とされるようになりました。
原題のカトリック教会では、消防官や救急隊員の守護聖人にもなっているそうです。
日本のキリスト教においてはキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルによってミカエルが日本の守護聖人とされましたが、後にザビエル自身が守護聖人とされました。
ブリュッセルのサン・ミッシェル大聖堂には大天使ミカエルが中心となり最後の審判を下す絵シーンをモチーフにした大きなステンドグラスがあり、グランプラスの市庁舎の塔には聖ミカエルの像が常にこのブリュッセル市内を見下ろしています。